OUTSIDE TOUR(アイルランド&イギリス)/文:IKKANさん

というわけでやっぱり行って来ました。ボウイ&モリッシーがスタンディングで見られるとあってはヴァージン航空¥10万ももとがとれるってもんさ。
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1995/11/23 BELFAST KING'S HALL
 ところが、僕にとっては初日のBELFASTはいきなり日程変更。 なんでもボウイが MTVアワードに出席のためとのこと。モリッシーがキャンセルすることはよくあるのでそちらだったら覚悟はできてたけど、まさかボウイの都合なんて~。というわけで無意味な BELFASTの一泊を過ごしたのでした。  
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11/24 DUBLIN POINT THEATRE
この日はお昼頃から開場入り。前に3人くらいのグループがいてその後ろにつく。この時点で全部で15人くらいだが、夕方4時くらいまで人数変わらず。ちょっと悲しい。7時にドアオープン。セキュリティの「走るな!」の声を背中に受けつつ最前ちょっと左より確保。ステージまで最短で2メートル無いぞ~(嬉)。

客電が落ちて幕が開き、メンバーがステージにたつ。カルロスが、リーブスがいるいる。 THE MOTELの演奏が始まり、本人の声が聞こえるんだけど姿は見えない、と思ったら、ステージ右手後方に座り込んで歌っている。ゆっくりと立ち上がり、前方へ歩み出す。衣装は画家のアトリエ衣装のようなシンプルなもの。おお~、ボウイだ~。高らかに歌うその姿は、現在の彼のみちあふれる自信とコントローラビリティのオーラで包まれている。今回のギグでは始終にこにこしっぱなしで、やはり彼は今新たなピークの真最中なのだろう。テンションも高く、声のはりやシャウトの艶もSOUND&VISION TOURやGRASSSPIDER TOUR等とは比べものにならない。ボウイが復活した!

高らかな「復活宣言」の後、演奏はLOOK BACK IN ANGERへ。ここで私は切れました。さらにHEART FILTHY LESSONでだめを押した後、SCARY MONSTERSのイントロ。ここでも私は切れました。SET LISTが今、手元にないので順番は覚えてないんですが、OUTSIDEからほぼ全曲+昔の曲。「次のシングルだよ」と言ってSTRANGERS WHEN WE MEETをやり、NEVER BEEN TO OXFORD TOWNでは前に出てきてファンの手を叩く場面もあり、エクセターではラッキーなことに僕の正面に来てくれて叩いてくれました。ボウイの手はすべすべしてました(←危ない奴・・・)。WE PRICK YOU では歌詞の最後の方にFLOWERという言葉が出てくるんですが、そこでファンからステージに花が投げ込まれ、本人もこのリアクションにはご満足そう。来日した折りには是非是非やりましょう>行かれる方々

ANDY WARHOLやTHE MAN WHO SOLD THE WORLD は、初めはわからないほどアレンジしてあったんですが、これがかっこいい。JUMPもレコードよりハードになってて「JUMP!」とさけぶところがかっこいいんだ、これがまた。カルロスのアコギ一本で演奏されるMY DEATHも、歌詞の途中でファンがYOU!と叫ぶんですが、ついついジギーのライブアルバムが脳裏をかすめました。彼は、20年前も同じ曲で同じように観客からの声を受けているんだなぁ、と考えると、この人が本当にジギーだったんだぁという感懐にしみじみしてしまいました。

で、今回の選曲で気になったのは映画がらみのANDY WARHOL、NIRVIRNAがカバーした THE MAN WHO SOLD THE WORLD、QUEEN との共作UNDER PRESSURE、ミックロンソンのソロで有名なMOONAGE DAYDREAMをとりあげていること。よく言えばトリビュート、勘ぐれば話題づくりを狙ってるのかな?と。

手拍子満載のUNDER PRESSUREが終わると、轟音ギターのイントロ!いきなりこれをやるかぁっっっっ~!涙なしでは聞けない MOONAGEDAY DREAM! 目頭が熱くなったなんてものじゃあなかったです。涙出たのは90年のドームでの ROCK'N'ROLL SUICIDE以来。リーブスのギターソロを堪能してステージは終わり。アンコールなしのきっかり2時間。これで飛行機代のもとはとれました。

僕の信条(←おおげさ)として「金で見れるなら、その時にしか見れないものは見ておけ」というのがあるんですが、今回のボウイはまさしくそう。齢50でこのテンションを保ち、何度めかのピークを迎えることができる人間なんてそうそういるもんじゃないです。できるもんならもっと見たい。

 
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11/26 EXETER WEST POINT
この会場もスタンディングなんですが、妙にだだっ広くて客は結構入っているのに、閑散とした感じがしました。おかげでモリッシーの方はのりが悪くて散々だったんだけど、我らがボウイは全く関係なし。

僕も2回目ということでリラックスしてたせいもあるけど、ダブリンよりも落ちついた感じ。しかしなぜかリハの時から気合いの入っていたシャウトは今日の方が迫力あり。選曲は全く同じ。衣装は同じスタイルだけど今日は青の柄入り。MOONAGE DAYDREAMで歌詞を間違えたのもご愛敬。ということでいつものツアーと同じように今回も完璧にステージの段取りが固まっている模様。日本ではどんなステージを見せてくれるのでしょうか。


(YAGI節追記)
Nifty-Serve RockLine リスナーズフォーラムに書かれていた文章です。
お願いして「Cuts Like A Bowie」に転載させていただきました。