OUTSIDE TOUR(東京)

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 1996/06/04 日本武道館
文:YAGI節

定刻(6:30)からやや遅れてライトが落ちました。暗くなっただけで騒ぐ私(^^;)。 後ろの席の人の「まだ、布袋だよな」とクールな一声が聞こえます(2部構成で1部はスペシャル・ゲストの布袋寅泰氏のライブ)。会場にはまだ空きがあり、布袋氏にはやや可哀想な状況。そして7割位(?)の人は座って聴いてます。でも布袋氏は「僕も興奮してます」とか「しばらくの間、つき合って下さい」等と謙虚です。そのうち「スターマン」のイントロがかかります。「おおっ、ここでボウイ登場!?」と盛り上がりまくりましたが、結局ボウイは出て来ません。「スターマン」共演の噂もあったんですが……。

結局1時間ちょっと布袋氏だったでしょうか。そして彼の演奏が終わると、ライトが付いてしまうのでした。「あ、あれ? 共演はないの?」と呆然とする私を後目に、ステージ上には異様な数のスタッフが現れ、バタバタと慌ただしく作業を始めます。シートまではがされ、完璧にステージは作り直されて行きます。「これじゃ、しばらく始まらないや」と休憩モードに入る観客でした。

「いい加減にしないと8時になってしまう」と、やや不信感を抱き始めた頃、再びライトが落ちました。暗がりで会場のデジタル時計の「19:51」 という赤い数字がやけに目立ちます。「いよいよだーーーーーーーーーーーーーっ!!」

1曲目は嗚呼……"THE MOTEL" です。やはり1曲目はこれですね。ああああああ、嬉しい。しかし声は聞こえど姿はなかなか見えません。「どこにいるんだー」とやきもきしていると、いきなりむっくり起きあがり「あ、そんな所にいたの?」というような感じでした(と私には見えたんですが横たわっていたんでしょうか?)。途中から裸足になったのですが、最初は靴を履いています。友人が「ハイヒールだ」とか言うので「ロンドンブーツでしょ?」と一瞬疑ったのですが、双眼鏡でチェックすると確かに細くて高いヒールの付いた靴でした。

2曲目は"LOOK BACK IN ANGER"。これまた嬉しくて狂喜した私です(^^;)。"Waiting so long I've been waiting so waiting so" の部分は、もうまさに自分の心境にぴったりでした。この部分ばかりを殊更強調して聴いていた私、「本当に長い間、この日を待ちわびていたなぁ」と胸がつまりました。ボウイも本当はライブをやりたくて、この日をきっと待ちわびていた事でしょう。←あまりそうとも思えませんが、そういう事にしておけば感激は倍増
もうこの日はとにかく叫びまくり状態の私でした。「こんなのが聴けるとは!? わわ、こんなのも!」って感じ。幸せ過ぎて恐かったです(大袈裟)。

構成としては 道草をしながら「OUTSIDE道」を進むという感じでしょうか。この道草の部分で喜んでしまう私ではありましたが、本道がしっかりしていたからこそ、全体としてもまとまりのあるドラマティックなライブになったのかなぁ等と感じました。逆にOUTSIDE だけでもあのような素晴らしさは出なかったと思うし、その絶妙なバランスに 感心しました。さすがボウイです。
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   1996/06/05 日本武道館
文:YAGI節 

この日は2日目ということもあり若干慣れて(?)いくらか落ち着いて見る事が出来ました。同行した友人に「昨日の狂喜乱舞状態はどうしたの?」等と言われましたが、別に5日の方が劣っていたとかそういう事はなかったと思います。4日の私の精神状態が異常だったのでしょう(^^;)。

私にとってのこの日のハイライトはやはり"MY DEATH"です。「昨日と同じ曲ばかりだなぁ、変わったのやってくれるといいなぁ」なんて思っていた矢先に、しかも今回最も聴きたいと思っていた曲の1つである"MY DEATH"が来るとは! もう嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しかったです←ひょ、表現力がぁ。

しかしああいうアレンジ(ジャズ調)で来るとは思いませんでした。マイク・ガースンがいた事を思えばなるほど納得なんですけど。あと頭のアカペラにも驚きました。くぅっ(T_T)、感動しました。ただドラムはない方が良かったように感じたのは私だけでしょうか? なまじドラムが入るから手拍子なんて起こっちゃいましたが、あの曲には手拍子って合わないような気がしたんですけど……。

ちなみにジギー・スターダストのライブ(モーション・ピクチャー)の中で一番好きなのがこの曲の最後なんです。泣けますよね。

そしてこの日のもう一つのハイライトはやはり"ALL THE YOUNG DUDES"でしょうか。布袋氏、とても幸せそうでしたね。なんだかこっちまで嬉しくなってしまいました。 
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   96/06/05 日本武道館
文:IKKANさん

昨年のUKツアー(モリッシーと一緒のやつね)にも行っておりまして今回のツアーは特別すごい、との思いを強くし、来日を今か今かと待っていたのでした。

曲構成は昨年、ツアーが始まった頃はOUTSIDE中心だったのですが、UK,ヨーロッパと突き進んでいくうちにぽろぽろ昔の曲が出始め・・・、OUTSIDEツアーでは初めてやったHEROESをはじめ, DIAMOND DOGS, ALL THE YOUNG DUDES, WHITE LIGHT WHITE HEAT, IGGYのLUST FOR LOVE! その他にはANDY WARHOL,THE MAN WHO SOLD THE WORLD,UNDER PRESSURE, MY DEATHだぁ。

UKツアーではアンコールなしの2時間ぶっ続けだったんですが、日本では本編とアンコール分けちゃったので、やや散漫な感じもあったかな。あと、カルロス・アーマーが来ていないのでギターが一本足りずメロディーよりもドラムやリズムの音が全面に出てたようです。
衣装は MTV EUROPE に出演したときの JUST A GIGOLOみたいな黒いコート。もちろんブラウスの袖はいつものレースひらひら袖でこれをひらひらさせながら足下は素足。友達は「足の指が5本あるぅ」と感動してました。しかしギグの間、何回涙を浮かべたことか・・・。

(YAGI節追記)
IKKANさんの文章は、Nifty-Serve内の「DAVID BOWIE HOME PARTY」に書いていただいた文章です。
お願いして「Cuts Like A Bowie」に転載させていただきました。